コンピューターおばあちゃんの会
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折箱事情今昔    

過日上京したおりに老舗の菓子店で何十年目かにショウケースに収められていた秋田杉の立派な折箱懐かしく目に焼き付けて帰りました。
(戦前戦中の頃)冠婚葬祭、中元、歳暮、他、日常進物用の菓子類、佃煮類などの容器として杉折箱入りが広く用いられていました。
お菓子店主の好みもあってか、看板の生菓子、干菓子などの折箱の形態には特に気を遣っているようでした。秋田特有杉材折箱は、中身をいっそう引き立てていました。秋田杉の赤、青 それぞれの濃淡が入り混じりあって箱全体を包む柾目に浮かんだ虹のような色彩は、単に容器としては勿体ないくらいの出来映えでした。折箱の形態も、依頼者の好みに合わせ 被せ蓋、印籠、しもぶくれ角丸 落とし蓋などなど 形態も細工も多岐に亘っていたようです。佃煮用には三味線型、楕円形に木通蔓を捲いて風情のある折り箱でした。慶事用には金環座金に紅白の祝い紐つき折箱、裾の飾りは一文字、折箱の材料は総て秋田杉だったようです。
現在は 折箱は化学製品や厚紙にとって変わられ、全くと言うほど日常の世界から消えたいきました。老舗で拝見した折箱、昔の職人さん何人か残っているのでしょうか、それとも二代目さんでしょうか?神代杉とも言われた、秋田杉今も現存しているのでしょうか。
色鮮やかな秋田杉に細工された生菓子の折詰め是非頂きたいものです。
蛇足:
私が秋田杉折箱に興味を持つようになったのは、居職と言われいた折箱職人達の手際の良さに目を剥いたのです。鉋幅いっぱいに引き出される薄紙のような鉋屑、鏡のような仕上がり、蓋の部分など柾目を合わせて米の糊で貼り合わせていました。少しの隙間もなく見た目には一枚板に見えます。まるで吸い付いたような合わせ目でした。そのころ私は板裏草履はいて、町工場旋盤工通いの丁稚見習いで、通いの途中折箱やを朝夕覗いていたものでした。秋田杉四分板、木取りから一日に二,三十箱も息つく間もなく手作業で仕上げるそうで、そのような仕事場に見惚れているうちに、半年で丁稚小僧を首になり、田舎に帰りました。そのような人生の変わり目に折箱やと重なりほろ苦い思い出の東京武蔵小山辺りでした。      横幕周蔵

            
  赤 柾 目 折 箱     白 柾 目 折 箱
 元秋田営林局五城目営林署勤務 会員三浦集名男氏 提出

 天皇陛下ご出席のもと第59回の植樹祭が我が郷土北秋田市
「北欧の杜公園」で平成20年6月15日に盛大に行われ 
 天皇陛下は秋田杉・ブナなどを植樹されました


米国における同時多発テロ事件の影響
− IT技術というもう一つの側面から−

(1)

2001年9月11日午前8時45分(現地時間)、ボストン発ロサンゼルス行きのアメリカン航空11便(ボーイング767型機)が、ニューヨークのマンハッタンの象徴である世界貿易センターの北側タワーに突入しました。これがその後の信じられない大惨事の始まりでした。事件の詳細は既に皆さんもよくご存知のことと思いますので、今回は偶然にも私の家族がこの事件の影響を受けたことで改めて感じた、マスメディア、インターネット、メールの特徴についてお話をしようと思います。

 私の家内、長女と長男が今月3日からアメリカへ旅行に出かけました。彼等はSan FranciscoからSeattle、Vancouverと西海岸を北上し、家内は12日にVancouverから、子供たちはその後Las Vegas、Grand Canyonを経由してLos Angelesから16日に日本に帰国する予定でした。
もともと今回は、旅行中のコミュニケーションは電話ではなく電子メールでおこなおうということでノートPCを持参することを考えていたのですが、訪問する土地はおおむね大都会なのでいわゆるインターネット・カフェぐらいはあるだろうということで、ノートPCも持参せずIT技術の実態を肌で感じてこようということになりました(インターネット・カフェとは、喫茶店のようなスペースに多くのPCが並んでいて、それほど高くない時間制の料金でお茶などを飲みながら店内のPCでネット・サーフィンをしたり、作業をしたりすることができるところで、最近は日本でもかなり見受けられるようになりました)。メールのプロバイダーとして今回は、無料のマイクロソフトHotmailを使うことにし、彼等が通常使用しているプロバイダー宛てのメールも各自のHotmailのアドレスに転送する手続きもして、いよいよ出発です。(続く)


(2)

 私からは、相手の時間を気にすることなく日本語を使って「飛行機は揺れなかった?」とか「向こうの天気はどう?」とか、いわゆる御機嫌伺いのメールを出します。それに対して彼等は、一日の行動の終わりに近くのインターネット・カフェに寄って私からのメールを読むと共に、「今日はXXに行ってきた」とか「明日はXXXに行く予定だが何時間くらいかかるだろうか」いう内容のメールを送ってくるわけです。
San Francisco、Seattle、Vancouver共にインターネット・カフェがあり、基本的なことであればほとんど問題なく使えたようです。一番心配していたのは日本語の表示と入力だったのですが、San FranciscoとVancouverでは両方とも可能、Seattleでは日本語入力はできなかったものの
私からの日本語のメールは読めたそうです
(もっともできることとできないことは地域の問題ではなくインターネット・カフェのPCの設定によるものと思われます)。
これによって、16時間もの時差がありながら、お互いそれに束縛されることなく、安全を確かめ合ったり、必要な情報交換をしたりできたわけです。ここまでは、インターネットの中でも特にメールの機能が前面にでていた時期でした。
 そしていよいよ運命の11日。子供たちは早朝に家内と分かれて長距離バスでSeattleへ、家内は帰国の途に就くためにVancouver空港へと向かいました。それでも、子供たちは無事Seattleへ着いたのですが、家内は空港へ向かう途中で「アメリカで事件があり、空港が閉鎖された」とのことでホテルへ戻されました。そうなるともうパニックです。今までのメールの恩恵はどこへやら、まずは電話ですが、こちらの時間は深夜。この時点から彼等が帰ってくる16日の夕方まで深夜・早朝と時間に関係なく電話で連絡をとることになりますが、肉声でしかもリアルタイムに話ができることの効果の大きさを改めて痛感しました。それでも、彼等が寝ている間はこちらはメールです。そして彼等は、起きたらまずメールをチェックして、それから行動を開始するわけです。(続く)


(3)

次に、この間に私は何をしていたかをご紹介します。11日の夜に会社から帰ってきてテレビをつけますと、なにやら映画のシーンのような映像が飛び込んできました。それがアメリカにおける同時多発テロ事件の発端だったわけですが、すぐさまテレビをCNNに切り替えました。CNNは24時間中ニュースを中心とした報道番組だけを流すニュース専門チャンネルで、アメリカのみならず世界中にそのネットワークを持ち、日本のテレビ局もここからのニュースを参考にすることも多いようですし、世界中に通信傍受のネットワークを張り巡らせているアメリカの中枢であるホワイトハウスでさえCNNは常時つけっ放しという放送局です。ここを見ていますと、今アメリカで何が起こっているのかが一目瞭然といっても過言ではないと思います。
このCNNは自らホームページ(以下、HP)を開設しています(http://www.cnn.com)。そしてその内容は、最も早く、最も正確にアメリカ(だけではないのですが)で今何が起こっているのかを伝えてくれます。そのHPで先ず、今何が起こっているのかを調べ、特に空港の前面閉鎖がいつ解除される予定なのかの情報を調べ、メールに書きました。
また、彼らが乗って帰ってくる予定のユナイテッド航空(http://www.cnn.com)やエアー・カナダ(http://www.cnn.com)のHPを見て、現在どういう状態なのかを確認し、飛行機が予定通り飛びそうかキャンセルになったのかなどを調べました。今まで電話をかけても話中でなかなか繋がらなかったことを思うと、大変便利になりました。もっともHPといっても、その情報は人間が更新していくわけですから、航空会社も混乱し始めるとHPの情報が怪しくなることもありました。
このようにして、マスメディアから情報を得、インターネットを使って関連するHPから情報を集め、それらをまとめてこちらからメールで送ると共に、彼らからは現地の空港の混乱状態やうわさがメールや電話で伝わってきます。それらを総合して、キャンセル待ちの列に並ぼうかどうしようか等と判断を進めていきました。
結果的には、家内が朝の6時頃から10時間並んで、子供達は朝の2時から12時間並んでようやく帰ってまいりました。
今回の出来事では、図らずもインターネットや電子メールといったIT技術と、旧来からの技術(このような技術を最近はレガシー技術と呼んでいます)である電話の双方の特徴を身をもって体験しました。私達家族がなんとか無事に日本で再開できたことを素直に喜ぶと共に、これらの技術が私達を助けてくれたと感謝しています。
 今回の事件で不幸にして犠牲になられた方々のご冥福をお祈りすると共に、人間の知恵が人間の幸せのためだけに使用される時代が一日でも早く来ることを祈りつつ、今回の事件で感じたことを拙文にまとめてみました。

上田道夫


 「眠っているパソコンを呼び起こせ」  (その1)
去る7月3日の夜7:30からNHKの「クローズアップ現代」で「眠っているパソコンを呼び起こせ」というタイトルの番組の放映がありましたので、このことについて少しご紹介したいと思います。

 コンピュータには、皆様がお使いの電卓やPCといった身近なコンピュータから、アメリカのクレイ社(Cray Inc.)のスーパーコンピュータに代表されるような超大型・超高速のコンピュータまで色々な種類があります。最上位のスーパーコンピュータとは、例えば代表的な機種ですと一秒間になんと3,158億回もの計算をこなす能力があります。つまり、月に行けるようになったり難病を治す薬が開発されたりといった科学や医学の驚異的な発達の裏には、これら高性能コンピュータの活躍があります。

 しかし、自然は私達人間よりもはるかに大きく偉大な存在ですので、自然が何気なくできることが人間には途方もなく大変なことも多いのです。例えば、小児死亡原因のトップである白血病の治療薬の研究のためには癌に耐性があるとされる数億種類の分子を一つずつチェックしなければなりません。そしてこの作業を完了するためには上記のようなスーパーコンピュータを用いても3,000年以上かかると云われています。それでは多くの子供達の命を救うことができません。どうしたら少しでも早く計算が終わるでしょうか? もちろんスーパーコンピュータをたくさん使うことも方法の一つですが、スーパーコンピュータは極めて高価な代物で、これを何百台も購入して動かすことなど到底できません。

 今はコンピュータの時代です。世界中に何億、何十億台というコンピュータがあります。この中には、もちろんビジネス目的で四六時中働いているものも多いのですが、皆様のPCはどうですか? 皆様が外出されている時やお休みになっている時は大体停止しておられるのではないですか? また私達が普段にメールや写真や音楽などで必要とするコンピューティング・パワーは、たとえPCといえどもその能力の数分の一から十数分の一程度しかありません(PCに使用されている高性能プロセッサーでも毎秒10億回程度の計算はできるのです!)。つまり、地球の半分はいつも夜ですし、保有するコンピューティング・パワーに対して使っている能力は数分の一ですから、大まかに云うと世界中のコンピューティング・パワーの大部分は使われていないということになります。そしてもう一つ、今や世の中はインターネットの時代です。世界中に張り巡らされた公衆電話回線、専用通信回線、衛星通信、海底ケーブルなどを用いて世界中のコンピュータが結ばれています。 

 (続く) 
上田道夫


「眠っているパソコンを呼び起こせ」  (その2)

遊休コンピューティング・パワーとインターネット。この二つを見て、素晴らしいことを考えついた人たちがいます。そうです、これらインターネットに接続されている世界中のコンピュータの「使っていないコンピューティング・パワー」を使って、大規模な計算をさせて、スーパーコンピュータでも何千年もかか計算をこなそうというのです。

 ただ、このためにはコンピュータがインターネットにつながっているだけではだめで、そこで動かすソフトウェアを小さくバラバラにして、時間や場所・機械に関係なく計算し、その結果を集めてまた計算するという仕組みを作らなければいけません(一般には、並列処理といわれる演算手法です)。こうしてようやく、世界中のコンピューティング・パワーを自由に活用できるようになったのです。

 では、実際にはどうしているのでしょうか? NHKで紹介されたり、私が知っている活動は以下の通りです。

(1)   エイズ新薬開発 (Windows仕様)
アメリカのエントロピア社のサイトからソフトをダウンロードできます。
   エントロピア社 http://www.entropia.com (英語)

(2)   白血病新薬開発 (Windows仕様)
アメリカのユナイテッドデバイス社のサイトからソフトをダウンロードできます。また、国士舘中学高等学校ホームページの放送部のコーナーでは日本語での案内があります。
   ユナイテッドデバイス社 http://www.ud.com (英語)
   国士舘中学高等学校
   http://www.kokushi.setagaya.tokyo.jp/hoso/hoso.htm (日本語)


(3)   地球外知的生命探査
アメリカのカリフォルニア大学バークレー校のサイトからソフトをダウンロードできます。なお、このサイトに入ったときに「JAPANESE」を選ぶと日本語訳があります。
   カリフォルニア大学バークレー校 
   http://setiathome.berkeley.edu(英語/日本語)

私は、二番目のユナイテッドデバイス社の「UD Agent」をインストールして、わずかばかりですが協力をしております。

 サイトにアクセスしてソフトをインストールすると、まずプロジェクトに参加するためのオンラインユーザー登録がはじまり、登録が終わるとすぐにUnited Devicesのサーバーに接続されて、解析用データがダウンロードされます。その後は常駐プログラムとなり、PCのコンピューティング・パワーが余っている時(ほとんどいつも余っているのですが)に自動的に計算し、計算が終わったデータはサーバーに送られ、引きかえに新たな計算用データがダウンロードされるという仕組みです。基本的にはPCが動いていてインターネットに接続されていれば私達は何もすることはありません。PCを終了するときも、インターネット接続を切る時も今までと同じです。万一PCがフリーズしてもきちんとやり直してくれますし、計算が終了して結果をUnited Devicesのサーバーに送ろうとするときにそのPCがインターネットにつながっていない時にはつながるまで待っていてくれます。極めて「おりこうさん」なソフトです。しかもスクリーン・セーバーとしても機能し、今どのような計算をやっているかを美しい映像(もっとも中身は例の「亀の子」だったりして化学が苦手な人は頭が痛くなりそうですが…)で教えてもくれます。注意をすることがあるとすれば、新しいソフトをインストールする時に一時的にこの計算ソフトをストップする(簡単にできます)くらいでしょうか。

以前にシステムモニターのお話をしましたが、私のマシン(AMD Athlon 950MKzのプロセッサーで128MBのメモリー)でMIDI音楽を再生させながらワープロを打っている時にシステムモニターを見ていますと、瞬間的に40%や100%になることもありますが大体は10%前後のところに美しいブルーの山形の波形が現れます。しかしひとたび「UD Agent」を走らせ始めると、システムモニターの画面が全面美しいブルーに塗りつぶされます。すなわちプロセッサーが100%稼動しているということなのです。もちろんMIDI音楽やワープロ操作にはもちろん何の影響もありません。そしてその間に、もしかしたら難病の子供達を救える可能性のある計算をしている。とっても素敵なことだと思われませんか?

 もしご興味がおありにあれば、一度トライされてはいかがでしょうか。

上田道夫


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